キャリアアップのために必須な介護職員実務者研修
ステップアップに必要な資格
介護の業界では今まで、キャリアアップするための資格取得の道のりが複雑でした。介護福祉士になるためにホームヘルパー1級~3級などの多くの段階的な資格取得が必要でした。そこで2013年制度改正が行なわれ、ホームヘルパー2級は介護職員初任者研修になり、介護職員基礎研修とホームヘルパー1級が統一されて介護職員実務者研修になりました。介護の資格取得によるステップアップの道がとてもシンプルに生まれ変わりました。2017年1月に開催された介護福祉士国家試験から、実務経験ルート(養成学校などを卒業しないルート)の方の受験資格として、実務経験3年以上かつ介護職員実務者研修を修了した人となっています。
誰でも受講が可能
介護の資格取得は以前よりシンプルになり、介護職をより身近なものにしています。介護職に興味があっても未経験で資格もないからとあきらめていた方々にもチャレンジしてもらえるようになっています。介護職員実務者研修は、介護職の経験や資格がなくても受講できます。資格がない場合は、受講時間が450時間で受講期間は6ヶ月以上になります。ただ、介護の資格を持っている方は資格取得に必要な受講時間が短縮されます。ホームヘルパー3級取得者は420時間、ホームヘルパー2級取得者は320時間、ホームヘルパー1級取得者は95時間、介護職員基礎研修取得者は50時間と持っている資格によって受講時間に違いがあります。資格取得の一例としては、実際に介護職の仕事をしながら実務経験を積み介護職員初任者研修の資格を取得し、そのうえで介護職員実務者研修を受ける流れを取られる方もいらっしゃいます。
資格取得の最後は修了試験
介護職員実務者研修は、介護の資格を持たない方や介護職未経験の方が受けることのできる資格ですから、講習のテキストも初心者でも理解しやすくわかりやすいものになっています。実習も基本的なことから学べるので、あまり難しく考えず取り組めるでしょう。介護職員実務者研修では医療行為にあたる、たん吸引や経管栄養も一緒に学ぶことができます。この技術があると、訪問介護や施設での介護の両面で介護支援が行なえるようになります。とても幅広く介護の仕事ができるので、仕事に充実感をより感じることができるのではないでしょうか。
介護職員実務者研修の全講習が修了した後に修了試験があります。試験では、筆記試験と実技試験が行なわれます。学習の成果を自分でも確認できる良い機会になりますので、前向きに取り組みましょう。もし、合格できなかったとしても再度チャレンジが可能です。受講するスクールによって違いはありますが、無料で追試験が実施されたり、受講期間内に合格できなくても期間の延長をしてくれたりすることが多いです。焦ることなく自分のペースで資格取得を目指しましょう。そしてこの修了試験に関しては、義務付けされているわけではないのでスクールによっては行なわない場合があります。