必ず取得しておきたい介護職員初任者研修
介護の入門的資格
介護職員初任者研修は、介護職の経験がない方や介護の資格をこれから取得したいと思っておられる方に取っていただきたい資格です。なぜなら、この資格は介護職への最初の入り口のようなもので、介護の基本的な部分を学ぶことができるからです。
介護の仕事のなかには、生活援助と身体介護があります。生活援助はその名称の通り日常生活の手伝いになります。掃除や洗濯など直接体に触れることがない支援内容です。身体介護はまさしく直接体に触れないとできない入浴や排せつなどの介助になります。訪問介護は、利用者の方のお家へうかがって生活援助と身体介護の両方をほぼ1人で行なうことになります。このような時、介護職員初任者研修の資格を持っていると、介護の専門的な知識と技術を活かして介護サービスが行なえます。自分自身も自信を持ち安心して対処することが可能になります。以前は、ホームヘルパー1級~3級や介護職員基礎研修という資格がありました。介護の資格取得をより多くの方にしてもらうために制度が変わり、介護職員初任者研修という資格ができました。これは、以前あったホームヘルパー2級に相当する資格になります。
試験は講習と筆記試験
以前あったホームヘルパー2級の資格を取得するには、カリキュラムの受講と実習があり修了試験はありませんでした。介護職員初任者研修は、カリキュラム受講と全過程終了後に修了試験があります。修了試験は、受講過程で得た知識や技術の再確認と介護に対する理解ができているかを確かめる試験なので、あまり身構えず取り組みましょう。受講資格は特にありませんから、どなたでも受けることが可能です。受講内容は決められたカリキュラム130時間の講習を受けることと、全カリキュラム修了後に1時間程度の筆記試験を受けることです。この130時間の講習時間というのは、通学と通信で学習を行なった場合の計算です。介護職員初任者研修を実施している学校によってカリキュラムのスケジュールなどに違いがあります。
学習のスタイルもさまざまで、土日や夜間に通うタイプ、短期間に集中して資格取得を目指すタイプ、通信学習の時間が多いタイプなどがあります。自分の生活スタイルに合わせて受講することができます。カリキュラム修了後の筆記試験は、学習してきた内容の確認をして振り返る時間と言った感じになります。記述式ではなく選択式の試験を行なっている場合が多いでしょう。
かかる費用の目安
介護職員初任者研修の資格取得には、約6万円~15万円程度必要になります。研修を実施している学校によって違いがありますので、学習スタイルと合わせてきちんと確認するようにしましょう。地域や時期によっては、ハローワークで受講料無料の研修を紹介してくれることもあります。また、介護施設などを運営している事業所が開講している場合は、運営先の介護施設への勤務を条件として研修や試験を無料で受けられる場合もあります。そして、資格がない状況で働いている人の支援として、施設側が資格取得のための費用を一部負担してくれるところもあるようです。