訪問介護のまとめ役サービス提供責任者
訪問介護サービスの窓口的役割
サービス提供責任者は、訪問介護に欠かせません。訪問介護を行なう訪問介護事業所には、必ず配置することが義務付けられているからです。配置人数は、事業所の利用者の方の人数によって違いがあります。サービス提供責任者は、訪問介護の先頭にいる舵取り役と言っても良いでしょう。居宅サービス事業である訪問介護は、利用者の方やそのご家族とのコミュニケーションがとても大切になります。お家へ訪問して行なう支援が主なサービス内容ですから、信頼関係があってこそ成り立つと言っても過言ではありません。ですから、利用者の方やそのご家族と直接面会してお話を聞きます。もちろんケアマネージャーからのケアプランなど情報はもらっていますが、直接お話を聞くことでさらに利用者の方から細かい情報を得ることができます。そして、サービスへのクレームやトラブルが全くないわけではありませんから、問題が起きた時の対応も大事な仕事になります。
訪問介護計画書の作成
訪問介護をするうえで必要になるのが、訪問介護計画書です。利用者の方へどのような内容のサービスをどのようなスケジュールで行なうのかなどの計画を作成します。ケアマネージャーからのケアプランとサービス提供責任者が直接行なった面接で得た情報も加えて、利用者の方にとってより良いサービスの計画を立てます。訪問介護計画書ができあがったら、次は実際に居宅サービスを行なうホームヘルパーへの指示書を作成します。提供するサービス内容などをわかりやすくまとめて情報の共有を行ないます。
サービスが始まってからは、ホームヘルパーからの状況報告や利用者の方やそのご家族への定期的なヒアリングなどからサービス内容の評価を行ないます。そして、ケアマネージャーへの報告用書類を作成します。常に情報の共有をすることが大切です。場合によっては、サービス担当者会議(利用者の方、そのご家族、担当ホームヘルパー、ケアマネージャーなどが集まり話し合いをすること)の必要性を判断し、ケアマネージャーへ連絡します。書類の作成だけでなく、訪問介護全体を見てさまざまな判断することが必要になります。
ヘルパーの勤怠管理や業務指導
サービス提供責任者は、ホームヘルパーの上司のような立場にあります。ですから、ホームヘルパーの勤務管理も仕事になります。ホームヘルパーには、訪問介護の利用者の方により近い場所で仕事をしてもらいますから、利用者の方との相性を把握して配置をすることが大切です。より良いサービスはそういった細かな配慮からも成り立っているのです。利用者の方はもちろんホームヘルパーの双方に良い結果をもたらします。そして場合によってではありますが、ホームヘルパーの代わりに利用者の方のお家へ出向き介護を行なうことがあります。さらに、新人のホームヘルパーへの指導も行ないます。上司という立場から業務をより円滑に進めるためにも、ホームヘルパーの仕事に対する悩みや不安、状況によっては個人的な相談にも対応が必要です。仕事をする環境の改善や改革はこのような時間のなかから生まれてくるものだと心得ておきましょう。
サービス提供責任者の仕事は、訪問介護全体に関わるので、訪問介護事業所の管理職的ポジションであり、現場リーダーとしての大きな役割があります。
